枕のオキシ漬けは
洗える中材なら40〜60℃のお湯4リットルにキャップ1杯を溶かし、20分から2時間漬けるのが基本です。
まずは条件だけ、先にまとめておきます。
| 項目 | 目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| お湯の温度 | 40〜60℃ | 熱湯は使わない |
| オキシの量 | お湯4Lに キャップ1杯 | 先に溶かしきる |
| 漬ける時間 | 20分〜2時間 | 上限は6時間 |
| いける中材 | ポリエステル わた パイプ | タグの 確認が先 |
| やめる中材 | 低反発ウレタン そばがら 羽毛 | 戻せなくなる |
流れは、次の6ステップです。
- タグで水洗いと漂白ができるかを見る
- 40〜60℃のお湯に粉を溶かしきる
- 枕を沈めて1時間、裏返して1時間漬ける
- 泡が出なくなるまですすぐ
- 洗濯ネットに入れて1〜3分だけ脱水する
- 1〜3日かけて中心まで乾かす
実際にやった人の失敗談を私も読み比べてみたんですが、枕のオキシ漬けでつまずくのは、漬けたあとに絞れない・乾かない場面でした。
水を吸った枕はとにかく重くて、洗濯機がエラーで止まります。
そこで力尽きて、そのまま捨てることになった人もいます。
だから、洗剤の話より先に
「この枕は乾かせるのか」
から順番に片づけていきます。
- タグを見て、自分の枕をオキシ漬けしていいか決められる
- 浴槽でも衣装ケースでも、お湯と粉の量をすぐ量れる
- 漬ける時間を2時間で区切って、温かいうちに引き上げられる
- 浮く枕を沈めて、洗濯機で脱水まで終えられる
- 落とせる黄ばみと戻らない変色を、形で見分けられる
- 重曹と塩素系漂白剤を、オキシ漬けの脇役として使い分けられる
枕にオキシ漬けをしていいかどうかは中材で決まります

枕は、外から見ても中身がわかりません。
そして中身しだいで、オキシ漬けが「効く道具」にも「枕を壊す道具」にもなります。
ここがいちばん大事なポイントなので、先に片づけます。
枕の黄ばみの正体は皮脂とたんぱく質だからオキシ漬けで取れます
枕の黄ばみは
そのほとんどが皮脂や汗などのたんぱく質汚れなので、酸素系漂白剤との相性はとてもいいです。
黄ばみのもとになるのは、だいたい次の6つです。
- 皮脂
顔や頭、首から出た脂が枕にうつり
空気に触れて変色します。 - 寝汗
寝ている間にかいた汗が枕に染み込み
時間がたつと酸化して黄色くなります。 - よだれ
口が開いて眠るとよだれが垂れます。
よだれにもたんぱく質が含まれています。 - 濡れたままの髪
生乾きで寝ると枕の中に湿気がこもり
雑菌が増えて色とにおいが出ます。 - 日焼け
直射日光に長く当てると
生地そのものが焼けて黄色くなります。 - 洗剤の残り
すすぎ切れなかった洗剤が生地に残って
あとから黄ばみになります。
このうち上の4つは、まとめて「たんぱく質と、そこで増えた雑菌」の話です。
そしてオキシクリーンの主成分は、過炭酸ナトリウムという粉です。
お湯に溶けると細かい酸素の泡が出て、汚れを分解しながら浮かせます。
そのうえ溶けた液はアルカリ性なので、酸性寄りの皮脂汚れをやわらかくして落としやすくします。
ふだんの洗濯洗剤で枕の黄ばみが落ちにくいのは、この2段構えがないからです。
6つのうち「日焼け」と「洗剤の残り」はたんぱく質と別の汚れなので、ここが原因の黄ばみは長く漬けても薄くなりにくいです。
見分け方は簡単で、頭の当たる部分だけが輪のように濃いなら皮脂と汗、全体がのっぺり黄色いなら日焼けや経年の変色です。
低反発ウレタンとそばがらと羽毛の枕にオキシ漬けが向かない理由
低反発ウレタン・そばがら・羽毛の3つは
オキシ漬けをするとほぼ確実に枕が別物になります。
ただ、「洗える・洗えない」の2択だけだと判断しづらい中材もあります。
そこで、漬けていいか・乾かせるか・黄ばみが落ちるかの3つに分けて整理してみました。
| 中材 | 漬けて いいか | 乾かせるか | 黄ばみの 落ち |
|---|---|---|---|
| パイプ ミニボール | ◎ | ◎ 中が空洞で早い | ○ |
| コルマ 洗えるビーズ | ○ | ○ | ○ |
| ポリエステル わた | △ 表示しだい | △ 中心が遅い | ◎ |
| 羽根・羽毛 | ✗ | ✗ 絞れない | ◎ |
| 低反発 ウレタン | ✗ | ✗ 中が乾きにくい | ー |
| そばがら | ✗ | ✗ 中が傷む | ー |
この表で言いたいのは
黄ばみの落ちやすさより先に、漬けていい中材かどうかを見るということです。
羽毛はいい例で、汚れそのものはよく落ちます。
でも水を吸った羽毛は絡まって重くなり、洗濯機の脱水に耐えられません。
「きれいになったのに乾かせず、そのまま処分」
がいちばん起きやすいのが、このタイプです。

低反発ウレタンがだめな理由は、もう少しはっきりしています。
ウレタンは水を含むと加水分解という反応を起こし、生地がちぎれたり、ボロボロと崩れたりします。
ふわっと沈む感触も戻らず、カチカチに硬くなります。
しかも中がスポンジ状なのに表面に膜があるため、入った水が出ていきません。
中心まで乾くのに何日もかかり、そのあいだにカビと雑菌が先に育ちます。
そばがらも同じで、中身が水を吸うと傷んで、においが出ます。
ついでに、オキシクリーン自体が苦手なものも押さえておくとまるごと避けられます。
- ウール・シルクとその混紡
水洗いできない繊維は
そもそも対象外です。 - 革
枕の縁に革の装飾が
あるタイプは避けます。 - 金属
ファスナーの引き手や金属パーツは
変色することがあります。 - ドライクリーニングのみの表示
タグにこの表示があれば
水に入れる時点でアウトです。
混ぜるときの棒も、金属製は使わないほうが無難です。
洗えない枕を漬けてしまったときの引き返し方
もう漬けてしまった、という場合でも、やることは決まっています。
まず流水でよくすすいで、洗剤を残さないようにします。
次に、ねじらずに手のひらで押し出すようにして水気を抜きます。
水を含んだウレタンは破れやすいので、こすったり引っぱったりしないのがコツです。
そのあとは日陰の風通しがいいところに置いて、数日かけて自然に乾かします。
硬さや弾力は戻らないことが多いですが、カビだけは防げます。
乾いてもへたったままなら、次はカバーだけを洗う作りの枕にすると、手入れが洗濯機任せで済みます。
たとえばコアラピローは、ウレタンの中材はそのままに、カバーだけ外して洗濯機で洗える作りです。
弾力が戻らなかったら、カバーを外して洗濯機で洗えるコアラピローに替えると、次からはカバー洗いだけで清潔を保てます。
洗濯表示はおけのマークと漂白の三角マークを見れば決まります
中材の名前がわからなくても、タグのおけのマークと三角のマークで、漬けていい枕かどうかが決まります。

- おけのマークがあれば
家で水洗いできます。 - おけに手が入ったマークがあれば
手洗いだけできます。 - おけにバツのマークがあれば
水につけること自体ができません。
おけのマークで水に入れていいと分かったら、次は三角のマークを見ます。
- 三角だけのマークなら
酸素系も塩素系も使えます。 - 三角に斜線が入ったマークなら、酸素系だけ
使えるので、オキシ漬けにぴったりです。 - 三角にバツのマークなら漂白剤が使えないので、中性洗剤の押し洗いに切り替えます。
ここでもうひとつ、見落とされがちな数字があります。
おけのマークの中に書かれている数字は、使っていいお湯の上限の温度です。
たとえば「40」と書いてあれば、それより熱いお湯はだめということになります。
オキシ漬けは40〜60℃で効くので、ここが40なら
「40℃ぎりぎりで、そのぶん長めに漬ける」
組み立てになります。
60℃で一気に、という発想はいったん捨てたほうが安全です。
重曹や塩素系漂白剤との違いとオキシ漬けを選ぶ理由
枕の黄ばみに関しては、重曹だけでは力が足りず、塩素系だと強すぎます。
だから真ん中の酸素系漂白剤、つまりオキシ漬けが選ばれます。
| 種類 | 強さの 目安 | 得意なこと | 枕への 向き |
|---|---|---|---|
| 重曹 | 弱い pH8前後 | においとり 軽い皮脂 | △ 力不足 |
| 酸素系 (オキシ) | 中 pH10〜11 | たんぱく質 漂白と除菌 | ◎ |
| 塩素系 | 強い | 短時間で 白くする | △ 色落ち |
重曹はアルカリ性ですが、そのアルカリの強さがオキシクリーンほどではありません。
しかも重曹には、色素を分解する漂白の力そのものがありません。
数年ぶんの黄ばみに重曹だけで挑むと、たいてい
「なんか薄くなった気もする」
で終わります。
塩素系は逆で、短時間で真っ白になるかわりに色柄が抜けます。
枕の生地は柄物やパイピング入りが多いので、ここで冒険する意味はあまりありません。
重曹にも、オキシ漬けを助ける出番があります。
- 点で残った黄ばみに使う
食器用の中性洗剤を数滴、酸素系漂白剤と重曹を小さじ3ずつ混ぜて、歯ブラシでトントン叩きます。 - 漬ける前の下ごしらえに使う
叩いてから全体をオキシ漬けすると、濃いところだけ先に浮かせられます。 - 洗えない枕の部分ケアに使う
水につけられない枕は、この混ぜ液を含ませて固く絞った布で叩き、水拭きで戻します。
つまり重曹は、オキシ漬けの脇を固める役です。
なお、塩素系漂白剤と酸素系漂白剤を混ぜて使うことはしません。
枕のオキシ漬けのやり方は漬ける前と乾かし方で決まります

ここまでで、漬けていい枕かどうかは決まったはずです。
ここからが実際の手順になりますが、進め方にひとつだけコツがあります。
洗い方から考えず、乾かし方から逆算して段取りを組むことです。
枕のオキシ漬けは浴槽でやるか衣装ケースでやるかを先に決めます
枕はふつうの洗い桶に入らないので、漬ける場所は浴槽か大きめの衣装ケースの二択になります。

| 場所 | いいところ | 気をつけるところ |
|---|---|---|
| 浴槽 | お湯を足しやすい 温度を保ちやすい 枕2つでもいける | お湯の量が増える オキシの量も増える 追い焚きは回さない |
| 衣装ケース 大きめの バケツ | お湯が少なくて済む ふたで冷めにくい そのまま運べる | 枕が窮屈になる ひっくり返せない 重くて動かせない |
迷ったら、枕1つなら衣装ケース、枕2つ以上なら浴槽で考えると失敗が少ないです。
ここで「乾かし方から逆算する」という話に戻ります。
漬ける場所を決める前に、確認しておきたいのは次の3つです。
- この先2〜3日、晴れが続くか
枕は中心まで乾くのに時間がかかります。
天気を見てから始めます。 - 干す場所を確保できるか
水を吸った枕は重いので、竿1本では垂れます。枕干しハンガーか、平らに置ける台がいります。 - 洗濯機に入るか
脱水を洗濯機に任せる前提なら、乾いた枕が洗濯槽にすっぽり収まるかを先に見ます。あわせて洗濯機の取扱説明書で、枕を脱水できるかも確かめておきます。
3つめが引っかかるなら、その時点でやめる判断もありです。
実際に、汚れはきれいに落ちたのに脱水が最後までできず、枕を捨てることになった例があります。
そうなると、汚れた枕のまま使うより結果が悪くなります。
あとは道具ですが、そろえるものはこれだけです。
- オキシクリーンなどの粉末の酸素系漂白剤
- ゴム手袋
- 金属製ではない混ぜ棒
- 水を入れたペットボトルなどの重し
- 洗濯ネット
ゴム手袋は省かないほうがいいです。
オキシの液はアルカリ性なので、素手で長く触ると皮膚がぬるぬるして、そのあと荒れます。
オキシクリーンの量はお湯4リットルにキャップ1杯が基準
分量は、40〜60℃のお湯4リットルに対してキャップ1杯(付属スプーン1杯と同じ量)が基準です。
お湯4リットルというのは、直径30cmくらいの洗い桶に8分目まで入れた量です。
枕を漬けるときは、この比率をそのまま拡大していきます。
| 入れもの | お湯の量 | オキシの量 |
|---|---|---|
| 洗い桶 | 4L | キャップ1杯 |
| 大きめの バケツ | 8L | キャップ2杯 |
| 衣装ケース | 20L | キャップ5杯 |
| 浴槽 (半分) | 80L | キャップ20杯 |
浴槽で漬けると、粉の減りかたに驚くはずです。
500gの箱だと1回で使い切ることもあるので、浴槽でやるなら大容量のほうが結局は安く済みます。
お湯を張る量は、枕がしっかり泳ぐくらいで十分です。
満杯にすると粉が大量にいるうえ、あとで抜くのも大変になります。
そして温度の話ですが、ここが結果をいちばん左右します。
過炭酸ナトリウムは、40℃を超えたあたりから酸素の泡をしっかり出しはじめます。
だから水やぬるい水道水で溶かすと、粉を入れた意味がほとんどなくなります。
かといって熱湯もだめで、反応が一気に進んで早く終わるうえ、生地も傷みます。
先にお湯だけを張って粉をよく混ぜ、溶けきってから枕を入れると、生地に白い粉っぽさが残らずきれいに仕上がります。
混ぜて泡立てる、というくらいの気持ちでかき混ぜると、溶け残りません。
粉は多いほど効く、と思って入れすぎると、すすぎに倍の時間がかかります。
すすぎ残しはあとから黄ばみになるので、増やすより温度を守るほうが効きます。
漬ける時間は20分から2時間で1晩漬けておくより温かいうちの2時間が効きます
漬ける時間は20分から2時間で、1晩漬けても落ち方は2時間とほぼ同じです。
「もっと長く漬けたほうが効くのでは」
と思いますよね。
ただ、この時間には2つの上限があって、それを超えるとただ放置しているだけになります。
- 上限その1:お湯が冷めるまで
40℃を下回ると泡が出なくなります。
ふたをしなければ、たいてい1〜2時間で
温度が落ちます。 - 上限その2:長くても6時間まで
オキシクリーンの漬けおきは
最大6時間までが使い方の上限です。
この2つを重ねると、答えは自動的に出ます。
実際に効いているのは、お湯が温かいあいだの数十分から2時間ほどだけです。
私も気になってオキシクリーンの公式サイトを調べたら、漬けおきは20分ほどが目安で、長くても6時間までと書いてありました。
枕は生地が厚く、汚れも古いので、20分だと物足りないことが多いです。
そこで1時間ほど漬けて、いったん裏返してもう1時間という組み立てがちょうどよくなります。
ふたやラップで覆っておくと、温度が落ちにくくなります。
1晩そのままにすると起きること
夜に漬けて、そのまま寝てしまうとどうなるか。
朝には液が完全に冷めていて、洗浄の働きはとっくに終わっています。
その状態で枕は、ただぬるい汚れ水に何時間も沈んでいることになります。
浮いた汚れが戻る、水が傷んでにおう、生地が余計に弱る。
1晩置いて増えるのは、生地の傷みとにおいだけです。
1晩かけるくらいなら、朝に温度を守って2時間やるほうがきれいになります。
枕が浮くときの沈め方と裏返すタイミング
枕は中に空気を抱えているので、お湯に入れても最初はぷかぷか浮きます。
浮いたままだと、上半分がずっと空気に触れていて、そこだけ汚れが残ります。

コツは、先に枕の中の空気を抜いてしまうことです。
ここからは、漬けはじめから引き上げるまでの流れです。
①お湯を張って粉を溶かしきる
40〜60℃のお湯を先に張り、分量の粉を入れて、泡立つくらいまでよくかき混ぜます。
②枕を入れて空気を抜く
枕を沈めて、手のひらで上から数回押します。
ぼこぼこと空気が抜けて、それだけで沈みやすくなります。
③重しをのせる
水を入れたペットボトルを2本、枕の端と端にのせます。
真ん中に1本だけだと、両端が浮き上がってしまいます。
④1時間ほど置いて裏返す
1時間たったら、いちど裏返して、また重しをのせます。
枕がお湯を吸って水面が下がっていたら、お湯を足します。
⑤軽く押し洗いする
合計2時間ほどたったら、手のひらで押して、汚れを押し出します。
もみ洗いやこすり洗いは、中材が偏るのでやりません。
⑥液の色を見て判断する
押すたびに濁った汚れが出てきます。
出かたが落ち着いたら、そこが引き上げどきです。
なお、浴槽でやると足で踏みたくなりますが、素足はやめておくほうがいいです。
アルカリの液に長く足をつけて、かぶれた例があります。
オキシ漬けの後のすすぎと洗濯機での脱水のやり方
オキシ漬けの後は、流水でしっかりすすいでから、洗濯ネットに入れて1〜3分だけ脱水します。
ここが、この作業でいちばんの山場です。

まずはすすぎからです。
汚れた液を抜いて、きれいな水を入れ、押して出す、を泡が出なくなるまで繰り返します。
面倒でも、ここは省けません。
洗剤が残ったまま乾くと、それがあとから新しい黄ばみになるからです。
すすぎ終わったら、手で押して水を抜きます。
ここでねじって絞ると、中材が寄って戻らなくなります。
次が洗濯機での脱水です。
- 手で限界まで水を抜いてから運ぶ
びしょ濡れのまま入れると
洗濯機が持ち上がるほど揺れます。 - 洗濯ネットに入れる
生地が破れて中材が飛び出すのを防げます。 - 脱水だけのコースを選ぶ
洗いから回すと、水をまた吸って
ふりだしに戻ります。 - 1〜3分で止める
長く回すほど形が崩れます。
短く区切って、様子を見ながら足します。 - エラーで止まったら位置を直す
枕を槽の中央に寄せ直して
もう一度回します。
この5番が、たぶんいちばん現実に起きることです。
水を吸った枕はとても重く、しかも槽の片側に寄りやすいです。
洗濯機はバランスの崩れを感知して止まるので、何度もエラーになります。
実際に、枕の位置を直しながら何度もやり直して、やっと脱水を終えた人がいます。
そして数年後、同じ枕がどうしても脱水できず、乾かせないまま捨てることになりました。
ここまで来て詰むのは、正直つらいです。
乾いた枕が洗濯槽にすんなり入るかを漬ける前に見ておけば、この山場はだいぶ楽になります。
脱水が終わったら、枕を取り出して形を戻します。
手のひらで全体を軽く叩き、四隅や端をとくに叩いて、中材を広げます。
ここでほぐしておかないと、偏ったまま固まって寝心地が変わります。
枕は風を通して1〜3日かけると中心まで乾きます
枕は中心まで乾かしきると、カビもにおいも残らずに仕上がります。

表面はすぐ乾きます。
問題は真ん中で、触って冷たいならまだ湿っています。
乾かすときのポイントは4つです。
- 風を通すことを最優先にする。日なたより
風が抜ける場所のほうが早いです。 - 立てて干すか、平らに置いて何度もひっくり返す。竿にかけただけだと中心が乾きません。
- 2〜3時間ごとに向きを変える。上下と裏表を入れ替えて、乾きムラをなくします。
- 1〜3日かけるつもりでいる。
1日で終わらない前提のほうが気が楽です。
天日干しにするか陰干しにするかは、中材で変わります。
| 中材 | 干し方 | 理由 |
|---|---|---|
| パイプ ミニボール コルマ | 天日干し | 穴に残った水を 飛ばしたい |
| ポリエステル わた | 天日干し 短めに | 長く当てすぎると 生地が焼ける |
| 極小ビーズ | 陰干し | 日光で 素材が傷む |
どの中材でも、日なたに何日も置きっぱなしにするのはやめておきます。
せっかく黄ばみを落としたのに、日焼けで別の黄ばみを作ることになるからです。
完全に乾いたと思ってから、もう半日みておくくらいでちょうどいいです。
ここまでやれば、その夜はさっぱりした枕で眠れます。
枕の黄ばみが取れない原因は日焼けとすすぎ残しと温度不足です
きちんと漬けたのに黄ばみが残るときは、漬け方より先に汚れの正体を見直します。
オキシ漬けが得意なのは、たんぱく質の汚れでした。
つまり、日焼けやすすぎ残しの黄ばみは、オキシ漬けの守備範囲の外です。
- 原因1:日焼けによる変色
生地そのものが焼けています。全体がむらなく黄色いなら、これを疑います。漂白では戻りません。 - 原因2:洗剤のすすぎ残し
過去の洗濯で残った洗剤が変色したものです。もう一度、洗剤なしですすぎ直すと薄くなることがあります。 - 原因3:温度が足りなかった
これだけは漬け方の問題です。ぬるい水で漬けた、途中で冷めた、というとき。温度を守ってもう一度やれば落ちます。
見分け方は、黄ばみの形を見ることです。
頭の当たるところを中心に、輪っかや染みのような形で濃くなっているなら、皮脂や汗です。
これは温度を守って漬け直せば、かなり薄くなります。
逆に、枕全体がのっぺりと均一に黄色いなら、日焼けか経年の変色です。
ここに何度もオキシ漬けを重ねても、生地が弱るだけで色は戻りません。
濃い染みが点で残っているだけなら、そこだけ狙い撃ちします。
食器用の中性洗剤を数滴、酸素系漂白剤と重曹を小さじ3ずつ混ぜて、歯ブラシで叩くやり方です。
そこにスチームアイロンの蒸気を当てると、さらに動きが出ます。
そのあと、すすぎの回数を多めにして洗い流します。
何年も落ちなかった黄ばみが完全にゼロになることは、正直あまりないです。
「よく見ると跡がある」くらいまで薄くなれば、じゅうぶん成功だと思います。
枕のオキシ漬けでよくある質問
本文で拾いきれなかった細かい疑問を、ここでまとめて片づけておきます。
枕のオキシ漬けはどれくらいの頻度でやればいいですか?
洗える枕なら、半年から1年に1回で十分です。
汗をかく季節が終わったタイミングでやると、間隔を覚えやすくなります。
頻繁にやるほど生地は傷むので、回数を増やすより枕カバーを週1回洗うほうが効きます。
浴槽で使ったオキシ液を追い焚きで回してもいいですか?
追い焚きは使わず、熱いお湯を足して温度を保ちます。
オキシクリーンは金属に使えないので、金属の部品がある風呂釜や配管には液を回さないほうが安心です。
液を抜いたあとの浴槽は、汚れが張りつく前に洗い流します。
枕カバーも一緒にオキシ漬けしていいですか?
一緒でも大丈夫ですが、別々のほうがきれいに仕上がります。
カバーは黄ばんだ部分に粉を直接5gほどふりかけ、50℃くらいのお湯を注いで30分から2時間おくと、狙って落とせます。
そのあとは洗濯機で普通に洗えます。
オキシクリーンとオキシクリーンEXはどちらを使えばいいですか?
枕なら、界面活性剤と香料が入っていない無印のタイプで足ります。
EXには界面活性剤が入っていて泡立ちが強く、そのぶんすすぎに手間がかかります。
枕はすすぎがいちばん大変なので、泡が少ないほうが楽です。
過炭酸ナトリウムだけの粉でも、同じように使えます。
まとめ:枕のオキシ漬けは洗える中材なら40〜60℃で20分から2時間漬けるのが正解
中材がパイプやポリエステルわたで、洗濯表示におけのマークがあるなら、40〜60℃のお湯4リットルにキャップ1杯、20分から2時間でいけます。
そして、やるかどうかの判断はこの順番で決めます。
- 中材を見る
低反発ウレタン・そばがら・羽毛なら、ここで終わりです。拭き取りと陰干しに切り替えます。 - 乾かせるかを見る
晴れが続くか、干す場所があるか、洗濯槽に入るか。ひとつでも欠けるなら、日をずらします。 - そこで初めて粉を買う
温度と分量を守り、1時間で裏返して、合計2時間。1晩は置きません。
いちばん大事なのは、3つめより2つめの「乾かせるか」です。
枕のオキシ漬けは、汚れを落とす作業というより、水を入れて抜く作業に近いです。
入れるのは簡単で、抜くのがとても大変。
そこさえ見誤らなければ、数年ぶんの汗染みでも、驚くくらい薄くなります。
もし全体がのっぺり黄色いだけなら日焼けや経年の変色なので、漬け直すより買い替えたほうが時間もお金も守れます。
次の枕は、汗と皮脂を受け止めるカバーを外して洗えるものにしておくと、黄ばみの元をこまめに洗い流せます。
私が調べた中では、カバーを外して洗濯機で洗えるコアラピローが、首に合わせて高さも変えられて、120日間寝て試せる枕でした。
次の晴れの日に、まずはタグを1枚めくるところから始めてみてください。
